歯磨きをしないと認知症になる!?

そんなこと関係あるの?と、思ってしまうお話ですが、、

2017年11月のイギリスの科学誌「エイジングと疾病メカニズム( npj Aging and Mechanisms of Disease )」に発表された論文によれば、 名古屋市立 大学大学院医学研究科の道川誠教授と、国立研究開発法人国立長寿医療研究センターの松下健二部長が、松本歯科大学、愛知学院大学、名古屋大学との共同研究によって、歯周病がアルツハイマー病分子病態と記憶学習能力の増悪をもたらすことを世界で初めて明らかにされたそうです。

内容を簡単にまとめると、歯周病の要因となる歯周病菌をマウスに感染させてみたところ、アルツハイマー型認知症の要因となるタンパク質”アミロイドβ(ベータ)”が脳内で顕著に増加したということです。

タンパク質アミロイドβは、本来ならば脳内に侵入してきた菌などが排除された際に発生するもので、睡眠をとることで体外に排出されるとされます。そして歯周病菌は、歯磨きをさぼったりすると口内で増殖し、歯茎を炎症させたりして歯周病をひき起こすことになります。

つまり歯磨きをさぼったりして、口内洗浄がいき届かない状態が続くことで歯周病菌が増殖し、その菌が脳内に侵入しようとするため、体の排除機能によってアミロイドβが発生するというわけです。

しかしこれは、まだマウス実験でのお話です。ですのでヒトが対象となった場合にどうなるのかは、まだハッキリしていません。でも実験内容的に考えてみれると、ヒトでも同様の因果関係は認められるのではないか?とは思います。

では、歯周病菌による認知症リスクを軽減するにはどうすれば良いのでしょうか?もちろん口内の清潔を保つために歯磨きをシッカリすることは第一で、先にも述べたように睡眠を十分にとることで脳内からアミロイドβが排出されるので、睡眠の質を向上するように心がけることも有効な手段だと考えられますね。

そもそも認知症は、ある日突然に起こることではありません。歯磨き習慣や睡眠習慣といった毎日の蓄積をするかしないかで未来の認知症リスクが軽減できるわけですから、面倒くさがらずに気を付けていきたいものですね。

参考論文: (DOI)https://doi.org/10.1038/s41514-017-0015-x

 

★ピックアップ商品

「夢見ここち」パッケージ
お休み前のリラックス習慣「夢見ここち」

男性の皮膚に「塗るだけコンドーム」が臨床実験開始

そういえば気になる情報がありました。

男性用の「塗るだけコンドーム」がアメリカで臨床試験に入ったというニュースです。

精子画像
※受精のイメージ

2018年11月末に届いたこのニュース。アメリカの人口評議会と、ユニスケネディシュライバー国立小児保健人間開発研究所(NICHD)によって開発された男性用「塗るだけコンドーム」が 420組の男女カップルを対象に臨床実験を開始したと伝えています。

この「塗るだけコンドーム」はジェル状になっていて、男性の肩や背中に塗ることで精子のみを死滅させることが出来るそうで、男性ホルモン(テストステロン)や男性の性欲を減らすことも無いといいます。実験では4~12週間このジェルを塗り続け、精子の活動が減ったことを確認した後にセックスをし、避妊ができるかどうかを確認します。そして副作用の確認をするため男性のみ使用停止後の24週間、追跡調査が行われます。

NICHD の避妊薬開発責任者ダイアナ・ブライズ氏は 「安全で効果的で、さらに可逆的なこの新しい男性用避妊法は、多くの局面で様々な人々の公衆衛生上ニーズとなる」と語っています。

さてさて。もちろんこの新しい避妊方法が実用レベルに達すれば、必要とする人は大勢いるでしょうし、女性のピル同様に、男性にも避妊への責任と対処を問い直すことにもなると思います。ただ、なんと言うか”塗るだけ”って怖いなあと思います。だって塗るだけですよ?しっかり男性の意思を介した利用をしてもらえたらいいなと思います。

参考:アメリカ国立衛生研究所(NIH)の記事

  :Bloomberg(ニュースサイト)の記事